「カーボン入門編の黒鉛の製造方法」で紹介させて頂いております、一次焼成の状態の材料からも、色んな製品が作られています。 一次焼成品は、各素材メーカー様の材料の配合率や焼成温度の違い、原料の違いから、 特色のある材料となっています。
一次焼成カーボンとは
一次焼成品は黒鉛に比べると硬く抵抗値が高い材料です。主に軸受けなどの摺動部品に使われています。 一次焼成の材料は、硬い物だと切断時に金属の加工をしているように火花がでる材料もあります。 弊社では、軸受けの加工を得意としております。 軸受け材料は、一次焼成品が多く使われており、この材料の加工に長けています。一次焼成材には「カーボングラファイト」と「セミグラファイト」の2種類があります。
セミグラファイト
セミグラファイトの原料は、コークス粉から作られています。 カーボンの素材メーカーで、ほぼ同じ品番で、一部追記(もしくは最後の品番が違うなど)されていたりするような材料があります。 一次焼成で止めている材料と、黒鉛化まで進めた材料で、品番に違いを設定されています。セミグラファイトは、原料がコークスですので硬い材料です。
カーボングラファイト(炭素黒鉛)
カーボングラファイト(炭素黒鉛)の原料は、黒鉛粉+コークス粉から作られています。 原料に黒鉛の粉が使われている事で、潤滑性が優れています。 黒鉛とコークスの比率で出来上がる材料の強度に差がでます。コークス粉の比率を大きくすると強度がUPし、黒鉛粉の比率を大きくすると摺動性UPします。また合わせて熱伝導率、熱膨張率なども変わってきます。
一次焼成カーボンの主な使用用途
ドライポンプ用の摺動部品
ダイヤモンド工具のメタル焼結型
擦り板
カーボン電極